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食形態対応が多い特養でも検討できる「完全調理品」を活用した厨房改善のポイント

食形態対応が多い特養でも検討できる「完全調理品」を活用した厨房改善のポイント

更新日:

2026/8/12

特別養護老人ホーム(特養)の厨房運営において、人手不足とコスト上昇への対応、特に「早朝シフトの確保」や「食材費・人件費のやりくり」に苦慮されている事務長や施設管理者の方も多いのではないでしょうか。

さらに、特養ではご利用者の状態に応じた「細やかな食形態対応」が欠かせません。 刻み食やミキサー食、ムース食などの加工食が全体の半分を占めるような現場では、「個別対応が多い自施設で完全調理品(完調品)への移行は難しいのではないか」と判断されるケースも少なくありません。

本記事では、食形態対応の割合が高い特養において、完全調理品を導入する際の実態と、課題解決に向けた現実的な検討プロセスを解説します。

1. 特養の厨房における「食形態対応」と「運用コスト」

現在、多くの特養で採用されている「クックサーブ方式(現地で一から調理)」は、出来立てを提供しやすい反面、厨房スタッフの作業負担が大きく、運用の維持が難しくなりつつあります。

  • 食形態加工にかかる手間の集中
    介護食(刻み食・ミキサー食・ムース食)などが多くの割合を占める場合、加熱調理後の「刻む」「ミキサーにかける」「とろみを調整する」「小分けにする」といった作業が重なります。これらは手作業が多く、調理工程の中でも時間に追われやすい部分です。

  • 早朝勤務の確保と欠員への懸念
    朝食を予定通りに提供するためには早朝の勤務が不可欠ですが、早朝シフトは応募が集まりにくく、定着に課題を抱える施設が増えています。急な欠員が生じた際、現場の負担が一時的に増大するリスクを常にはらんでいます。

  • 食材費・人件費の上昇
    食材価格の値上がりに加え、人手不足に伴う募集賃金の上昇や残業代の発生により、給食予算の管理は年々難しさを増しています。

2. 「食形態が多いと完全調理品の導入は難しい」のか?

「市販の完調品は常食向けが中心で、細かな食形態対応には適さないのではないか」という懸念は、多くの管理栄養士や調理現場から上がります。

結論として、すべての食形態を完全に自動化・外部化できるわけではありませんが、近年のサービスの進化により、加工食が多い施設でも作業量を削減できる環境が整ってきています。

アプローチ1:メーカーの「食形態別パッケージ」を活用する

メーカー側で「ムース食」「ソフト食」「刻み食」として完成・冷凍されている製品を取り入れる方法です。厨房では湯煎やスチコンで温めて盛り付けるだけになり、現場でのミキサー掛け・刻み・固める作業を一切省くことができます。製品として規格化されているため、いつ誰が作っても同じ柔らかさや見た目を保てるメリットがあります。

★ 注目したい近年の完調品メーカーの進化

  • 「加工食を1品〜」スポット案内が可能なメーカーの登場
    「全メニューを完調品に変える」のではなく、現場が最も負担に感じている食形態・メニュー1品からスポットで導入できるメーカーが存在します。最初は少ない食数で試しつつ、段階的な移行が可能になっています。

  • 「常食・きざみ・ムースで“同一メニュー”の提供」が可能に
    かつては食形態ごとにメニューが異なり、管理や盛り付け間違いのリスクが課題でした。現在は「常食・きざみ・ムースで同じ献立・同じ味付け」をラインナップしているメーカーがあり、食形態が違っても同じ献立として提供・管理できるため、シンプルな運用も可能です。

アプローチ2:通常の完全調理品を「温めてから現場で加工する」

食形態別の専用品を使わない場合でも、「常食用の完全調理品」を活用する方法です。一から生の食材を煮込む必要がなく、温まって柔らかくなった状態からスタートできるため、刻む作業やミキサーを回す時間を大幅に短縮できます。

3. 完全調理品の検討で期待できる変化

クックサーブから完全調理品を組み合わせた運用へ見直すことで、厨房作業には以下のような変化が期待できます。

  • ① 早朝作業の工程見直しによる負担軽減
    加熱と盛り付けを中心とした作業設計に組み替えることで、早朝に行っていた複雑な調理作業を減らすことができます。これにより、早出の開始時間を遅らせる、あるいは早朝に必要な人数を最適化できる可能性があります。

  • ② 作業時間の削減とコスト構造の明確化
    手作業の加工時間を減らすことで、慢性的な残業の削減につながります。また、あらかじめ食数が決まっている既製品を活用することで食材のロス(廃棄率)が把握しやすくなり、月々の給食費用の見通しが立ちやすくなります。

  • ③ 調理工程の整理による作業の標準化
    ベテランスタッフの感覚に頼っていた調理・加工手順をパターン化することで、経験の浅いパートスタッフでも対応しやすい環境を整えられます。

4. 検討・導入をスムーズに進めるための手順

完全調理品の導入を検討する際は、経営面での効率化だけでなく、現場(管理栄養士・調理員)の不安を解消しながら進めることが不可欠です。

【ステップ1】現在の食形態の割合と、加工にかかっている作業時間の整理
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【ステップ2】「サンプル試食」による味・食形態(固さ・とろみ等)・作業性の確認
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【ステップ3】朝食のみ、あるいは手間の大きい「1品・特定の食形態」からの試験的な導入
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【ステップ4】運用課題の洗い出しと本格運用の判断

まずは「自施設で求める食形態(ムース食等)の基準を満たしているか」「現場の作業手順に合うか」を、実際のサンプル品を取り寄せて試食・検証することから始めるのが現実的な第一歩となります。

おわりに

人手不足が懸念される中、従来の調理方式をそのまま維持することは現場の負担増加につながる可能性があります。
食形態の対応が多岐にわたる特別養護老人ホームであっても、「1品からの導入」や「同一メニューでの食形態展開」に対応した製品を活用することで、作業の効率化と運用の安定化を実現できます。

セカンドラボでは、30社以上のメーカーの中から貴施設の希望や食形態の基準にぴったり合う最適なメーカーをご提案いたします。まずはサンプル品にて、実際の品質や作業性をお確かめください。

サンプル請求をはじめ、導入事例のご紹介やコスト試算のご相談も承っております。お気軽にお問い合わせください。

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